第7回学術総会 セミナー報告 地方会報告 セミナー地方会開催案内 入会案内
2005年3月1日          医療マネジメント学会News Letter            第20号(8)
第1回山形地方会
会長:米沢市立病院名誉院長
山形県立保健医療大学主任教授 日下部 明

 昨年11月13日に、山形県米沢市で第4回医療マネジメント学会東北地方会が開催されました。同日に山形地方会の設立発起人会も開催され、会則、役員及び世話人が了承されました。今年2月5日に、日下部明山形地方会会長を世話人とし山形県立保健医療大学を会場に、吹雪の中、170人の出席者が参加して、「医療マネジメント学会山形地方会」の設立総会及び第1回学会が盛大に開催されました。総会に先立ち役員会が開催され、会則の改正(副会長2人→3人)、次期学会の世話人(山形大学大学院医学系研究科清水博教授)、時期(今夏、7月頃)が決定し、総会において報告されました。
 学会は、「医療マネジメント学会山形地方会の発足にあたって」と題して、日下部明山形県立保健医療大学教授が会長講演を行いました。内容は、@医療マネジメント学会及び東北地方会のこと A山形地方会設立の経緯 B医療マネジメント学会に対する県内医療機関へのアンケートによるニーズ調査の結果報告(66%の回答のうち、クリティカルパスの未使用病院が44%もあり、この地方会を設立した意義が認められたこと)等について講演がありました。 次に、坂本すがNTT東日本関東病院看護部長による「電子化クリティカルパスの活用」と題しての電子カルテ等の病院の医療情報の電子化とクリティカルパスの活用についての教育講演がありました。NTTという我が国を代表する情報企業の病院という特徴を活かした自施設のシステムを例に、@電子診療録とクリティカルパスとの連携 Aクリティカルパスと診療録、観察、ケア項目の連動Bアウトカムと指標の関連 Cクリティカルパスと看護記録の関連 等について講演があり、電子クリティカルパスはオーダ、診療記録、看護記録との連携が図られること、事前に準備したオーダ・セット及び標準的診療計画書を活用することで効率的に機能していることが紹介されました。会場からは具体的な操作方法などの質問がありました。
 最後に、医療マネジメント学会理事長である独立行政法人国立病院機構熊本医療センターの宮崎久義院長が「医療連携とクリティカルパス」と題して、@ 医療マネジメント学会の基本理念 Aこれまでの経緯及び学会活動について B医療連携の必要性について Cクリティカルパスの意義及びクリティカルパス・ライブラリーの活用について D医療連携とクリティカルパスの実際について Eシームレスな医療連携のツールとしての「連携クリティカルパス」の実際について 等の講演がありました。その中の「医療連携のポイント10(下記に提示)」は[医療連携の十訓]として、今後、広く周知する必要性を感じました。≪医療連携のポイント10≫@医療連携には院内の連携が必要です。→院内の情報の共有 A病院からの情報提供が必要です。B紹介元の情報も必要です。C紹介患者は目的を達成したら紹介元へ必ずかえす。D紹介元の細やかな患者情報のフィードバックが大切です。E病院外の意見を聞こう。F紹介元との医療内容の共有をはかろう。G救急医療に積極的に取り組もう。H医療連携は信頼感の上に立つことを心しよう。I活力ある病院であることが重要です。
 以上、第1回医療マネジメント学会山形地方会が開催され、寒波にも負けず、成功裏に終了したことを報告します。
 (文責:山形地方会副会長 清水博)
セミナー開催案内
−「クリティカルパス実践セミナー」開催案内−
テーマ:クリティカルパスの概念・必要性の
   理解と作成活用能力の向上

 クリティカルパスの作成運用を担当する実務者のための研修を下記要領で実施します。本研修においてはクリティカルパスについての理解を深めるとともに、クリティカルパスに必要な基本的項目を入れた標準クリティカルパス作成ソフト(医療者用、患者用)(改訂版)を用いた作成実習が行われます。
 実務研修の為に定員が限られていますので、早目にお申込み下さい。応募者多数の場合は学会会員を優先させて頂きます(学会入会は10面参照)。
第19回クリティカルパス実践セミナー in熊本
・日  時平成17年4月20日(水)12:20〜
   平成17年4月21日(木)14:30
・会  場国立病院機構熊本医療センター
       地域医療研修センター
〒860-0008熊本市二の丸1-5
第1日目 4月20日(水)
12:20受付
13:00開会
13:10〜13:30講演T
「クリティカルパスの導入と普及にあたって」
医療マネジメント学会理事長 宮ア久義
13:30〜13:50講演U
「クリティカルパス作成・活用のポイント」
国立病院機構熊本医療センター統括診療部長
野村一俊
14:00〜14:20講演V
「クリティカルパスと記録」
国立病院機構熊本医療センター副看護部長
近藤和子
14:20〜14:40講演W
「DPCとクリティカルパス」
国立病院機構九州医療センター泌尿器科医長
井口厚司
14:50〜15:40フリーディスカッション:
クリティカルパス作成・活用の問題点と対策
15:40〜15:50クリティカルパス作成ソフト改訂版配布・使用法説明
15:50〜16:50グループワーク
16:50〜18:00病棟見学
18:00〜19:30
第37回国立病院機構熊本医療センター
クリティカルパス研究会参加
第2日目 4月21日(木)
8:50〜9:00オリエンテーション
9:00〜12:00グループワーク
(標準クリティカルパス作成ソフト改訂版を用いたクリティカルパスの作成・実習)
12:00〜13:00昼食
13:00〜14:30グループワーク発表・討議
14:30閉会