第5回茨城県地方会学術集会
会長:日立製作所水戸総合病院院長 永井庸次
本学会は平成16年12月4日、茨城県つくば市のつくば国際会議場(エポカルつくば)で開催されました。メインテーマは「患者の視点に立った医療」であり、当日の参加者数は450名、演題数42題,クリティカルパス展示数53題で開催され、盛況のうち終了しました。各口演会場はクリティカルパス関連、医療マネジメント?安全管理関連、IT?DPC関連の3会場に分かれて、活発な議論がなされ、茨城県における医療マネジメントに関する関心の高さがうかがわれました。
特別講演では、練馬総合病院院長の飯田修平先生が「医療における総合的質経営―医療の質向上活動(Medical Quality Improvement:MQI)の実践―」を講演され、医療の質を改善していくために今後どのような活動、経営をなすべきかということを、医師、看護師を含めたコメディカルの役割という立場から説明されたので、討議も活発であり、参加者一同感銘を受けました。
なお、次回は、総合病院取手協同病院の椎貝達夫院長により平成17年11月に同じ会場で開催される予定です。
会場風景
第5回福岡地方会
当番世話人: 済生会福岡総合病院外科主任部長 福田篤志
去る平成17年1月22日、第5回福岡地方会を九州大学医学部百年講堂大ホールにて開催し、230名の参加がありました。一般演題は12題が発表され、クリティカルパスの展示には10施設から26のクリティカ
ルパスが集まりました。今回はテーマとして、“よりよい医療への変革を目指して ?DPC時代のチーム医療?”とし、シンポジウムでは、クリティカルパス、NST、褥創委員会、地域医療連携室、診療情報管理室の活動が4施設から紹介されました。特別講演では、産業医科大学公衆衛生学教授の松田晋哉先生に“DPCの普及と今後の医療のあり方”をご講演いただきました。
会場風景
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DPCの影響は、医療費の包括化よりも、医療情報の標準化と透明化を可能とし、臨床面および経営面での医療の質改善に寄与することが大きいとのことでした。そして、DPCが導入されても、最も大切なものは、医療者のよりよい医療を実現しようとする理念であると強調されていたことに、大変深く感銘を受けました。ともすれば外部圧力に押されて、様々な医療改革を受け入れがちですが、あくまでも、よりよい医療を実現するという目標に向かって進んでいくことを忘れてはならない。
クリティカルパス展示
第3回山口地方会
多数の一般市民の参加を得て地方会を開催
会長:国立病院機構関門医療センター院長 佐柳 進
平成17年2月5日、第3回山口地方会が下関市の海峡メッセを会場として開催されました。当日は久しぶりの快晴に恵まれ、県内外から437名の参加者で会場が溢れました。会長は国立病院機構関門医療センター院長の佐柳進が務め、『信頼、安心、納得、満足。患者中心の医療サービスの実践』をテーマとして行われました。特別講演は国立保健医療科学院長(前厚生労働省医政局長)の篠崎英夫氏が「日本の医療の現状と今後の課題」と題して、患者の選択を基本とする今後の保健医療制度の変革の方向についてご講演いただきました。一般演題は19題、クリティカルパス展示は85点の出展がありました。
今回の地方会の特徴は、市民参加を積極的に進めたことです。学会行事に先立ち一般市民に関心の高い健康づくりをテーマに市民公開講座を開催し、480名の市民参加者がそのまま学会行事にも参加できるようにしました。また、クリティカルパス展示は一般市民に公開し、特に患者様用クリティカルパスは自由にお持ち帰りいただけるようにしました。市民の視線で医療改革を考える今回の試みは、地元メディアの反響も大きくニュースとして報道されました。
多数の一般市民が参加する光景
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