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2002年5月1日          医療マネジメント学会News Letter            第8号(6)
地方会開催報告
第1回千葉地方会設立記念会報告
  世話人:国立千葉病院長 武者 廣隆

 「クリティカルパスの導入と実践」をテ−マとして、平成14年2月2日(土)の午後1時から、国立千葉病院地域医療研修センタ−において181名の参加者を得て開催されました。総論的なお話として、国立長野病院副院長の武藤正樹先生に特別講演「クリティカルパスの現状と課題」を、ついで具体的な事例として、NTT東日本関東病院看護部長の坂本すが先生から特別講演「NTT東日本関東病院におけるクリティカルパス」を頂きました。お二人の話は、大変具体的で、初心者にも判りやすい内容で大きな感銘を参加者に与えて下さいました。
 次に、シンポジウム「クリティカルパスの導入と実践」を平井愛山県立東金病院長と鈴木久子船橋市立医療センタ−副看護部長の司会で県内7施設より発表があり、討論がなされました。ここでも、武藤正樹先生、坂本すが先生にもコメンテイタ−としてご参加頂きました。各施設でのクリティカルパス導入実践の際の具体的な問題点が話し合われ、パスを推進していくために、コメディカルの方々がもっと積極的に参加する事が重要であり、チ−ム医療として各職種の方々がフルパワ−で活動する事の大切さが語られました。そして、まずはパスを作って始めていく姿勢が大切であるとのコメントも頂きました。
 千葉県では、クリティカルパスについての勉強会は今迄になく、参加者にとって、大いに有意義な会となりました。

会場風景


第1回佐賀地方会報告
事務局代表:国立嬉野病院総合診療科医長
             立花一幸

 平成14年2月2日(土)、佐賀県医師会メディカルセンター(佐賀市)において、国立嬉野病院の進藤和彦院長を学会長として、第1回医療マネジメント学会佐賀地方会が開催されました。メインテーマを『患者サービスと医療の質向上への取り組み』として、一般演題、特別講演、シンポジウムが行われました。一般演題は、県内施設の看護部・薬剤科・医師部門よりクリティカルパスへの取り組みについて8題の発表があり、特別講演は国立熊本病院整形外科医長の野村一俊先生より、『医療連携とクリティカルパス』のご講演をいただきました。

シンポジウム風景
この中で、野村先生は「患者様用クリティカルパスは、全治療過程終了後にアウトカムを置くという観点から、関連施設間での医療連携用クリティカルパスが重要となってくる。」と述べられ、その実際を紹介されました。
 また、シンポジウムは@カルテの一元化、Aクリティカルパスと薬剤師、B病病・病診連携、CDRG/PPS導入による効果、という幅広いテーマで研究発表をいただき、討論が行われました。県内外から400名を越える参加者があり、活発な質議応答で、会場は熱気に包まれました。今後は、佐賀県の医療事情に則したテーマも探り、有効なヘルスケアマネジメントが提言できる特色ある地方会としての成長が期待されます。


第1回福井県地方会報告
当番幹事:福井総合病院整形外科部長
          勝尾 信一

中部地区で始めての地方会として福井県地方会が設立され、平成14年2月 16日(土)に第1回地方会が開催されました。当初福井県医師会館での開催予定でしたが参加申込者が予定をはるかに上回ったため急遽会場を変更し、福井県立大学交流センターで407名が集まっての開催となりました。福井県内ばかりでなく石川県からも参加者がありました。
第1回ということもあって特別講演を2題とし、筑波記念病院の松島照彦先生とNTT東日本関東病院の坂本すが先生にお越しいただきました。松島先生には『病院におけるクリティカルパスの重要性』を、坂本先生には『クリティカルパスの導入と普及』をご講演していただきました。病院の姿勢から電子カルテまで幅広い講演内容で、パスをしてきた者にとってまた明日からがんばろうという励みにもなるものでした。
シンポジウムは福井県済生会病院外科部長の笠原先生を座長に『クリティカルパス導入の経緯』をテーマとして4病院からの発表・討論を行いました。各病院の特徴があらわれ、その苦労をかいま見ることができました。

会場風景

一般演題ではパス関連が6題、医療事故関連が2題ありました。いずれの発表も全国レベルでの発表に耐えうる内容でした。
また別室では6病院から31のパスを持ち寄りパス展示を行いました。作成者に直接質問でき、口演終了後も多くの参加者が立ち寄っていました。
ようやく立ち上げた地方会を1回の打ち上げ花火で終わらせることなく、末永く続けようと考えています。地方会当日だけではなく、もっと頻回にいろんな人たちとディスカッションできるようにすることも必要です。その一環として各病院内で行われているパス大会等の研究会をオープンにして、案内を他の病院に出すことにしました。今後もみなさんの役に立つ活動を続けていきたいと思います。