地方会開催報告 |
第2回山形地方会 |
世話人:山形大学大学院医療政策学講座 清水 博 |
7月30日(土)、第2回医療マネジメント学会山形地方会が山形大学医学部大講義室を会場に開催されました。朝からの夏の強い日差しと猛暑にも関わらず、第1回を上回る205人が参加し、熱気に溢れた地方会となりました。午前中は口演が行われ、「クリティカルパスの実際」と題して11題、「バリアンス分析の実際」1題など全16題の発表がありました。昼食を挟んで役員会が開催され、次期世話人に齋藤幹郎山形県立中央病院長が選出され、来年の7月に開催することが決まりました。午後は、藤本俊一郎香川労災病院脳神経外科部長による特別講演「クリティカルパス 最近の進歩」がありました。クリティカルパスからオーダリングシステムへの移行など先生の経験に裏付けされた実践的な御講演に、中には大変なショック(感動)を受けた人も多く、とても印象に残る特別講演でした。次に「これからの地域医療連携」と題してシンポジウムがありました。座長の清水博山形大学大学院教授からのイントロダクションの後、阿彦忠之村山保健所長の「山形県における地域医療の現状と課題」、大島眞理子早稲田大学客員研究員による「在宅医療・介護とIT化」、叶谷由佳山形大学教授による「シームレスな地域医療連携について」、さらに松原要一鶴岡市立荘内病院長による、自らの経験に基づいた「これからの地域医療連携への提言」のプレゼンテーションがあり、その後活発な質疑が行われました。特に、大島先生の在宅介護者から見た地域連携、IT機器の活用は、日ごろ福祉及び在宅の介護等に接することの少ない医療関係者には、インパクトの強いものでした。
アンケート調査では、今回の地方会は概ね好評だったようです。
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第9回静岡県地方会 |
当番世話人:富士宮市立病院外科科長 鈴木憲次 |
第9回静岡県地方会を、8月6日(土曜日)猛暑のなか富士宮市立病院で開催いたしました。リスクマネージメント、医療コスト、クリティカルパスに関する各施設の取り組みを合計14演題御発表頂き、活発な討論が行われました。また、グループディスカッションの形式で、化学療法、胃癌(胃切除)、経尿道的前立腺または膀胱腫瘍切除、肝動脈塞栓術の4つのクリティカルパスについて施設間における差異を検討し、クリティカルパスの標準化に向け討論いたしました。
病院の会議室を会場にした比較的少人数の落ち着いた研究会を予想していたのですが、総数212名が参加する熱気あふれる地方会となりました。医療従事者におけるリスクマネージメント、医療経済に対する関心の高まりの現れでしょうか。今後とも多くの方が討論に参加され、より良い静岡県の医療が実践されることを期待します。
次回は平成18年2月静岡県立静岡がんセンターにて開催予定です。
会場風景
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第4回沖縄地方会学術集会 |
会長:大浜第一病院院長 石井和博 世話人:沖縄赤十字病院院長 高良英一 |
医療の安全と質の確保」をテーマに第4回沖縄地方会学術集会がおもととよみの杜(豊見城市)で平成17年10月15日に開催されました。今回は13演題の発表があり、医療安全やクリティカルパスをはじめ、個人情報の取組みや医療廃棄物処理の現状など病院経営に深く関係する演題がありました。フロアからの質疑も多くあり、発表後に演者に直接質問をされるなど各医療機関で検討・問題とされている演題が多かったことを感じました。
特別講演は医療安全における草分け的な存在の三宅祥三先生(武蔵野赤十字病院院長)による「医療安全の組織構築」が行われました。「職員の意識改革」と「安全に仕事が出来る職場環境の整備」がとても重要であることを強調され、患者にとっても医療従事者にとっても安全で安心な「人間中心の医療システム」を構築することを再認識する講演となりました。
また、昨年度に続き、実際に活用されているクリティカルパスを隣接した会場で展示を行い、学会発表の休憩時間等に多職種による情報の交換に花が咲き、有意義な交流の場となりました。発表されたクリティカルパスは各医療機関で活用出来るように、各施設に配布いたしました。
(文責:大浜第一病院 真名井敦)
会場風景
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第5回栃木地方会 |
会長 国立病院機構栃木病院長 山崎 晋 学術集会会長 足利赤十字病院院長 福内靖男 |
第5回栃木地方会は平成17年10月29日に国立病院機構栃木病院地域医療研修棟講堂及び視聴覚室にて開催されました。
シンポジュウムの基調講演で高橋 泰教授(国際医療福祉大学医療経営管理学科)は、「DPCが医療のマネジメントに及ぼす影響」と題して講演され、最近の情勢から推測するに、行政当局は、最終的に1000施設程度のDPC施行病院を設定する意向のようで、ある時期(X-Day)に急性期病院から募集するであろう。ここでDPCを見送るとその病院は、急性期病院から転換しないと存続できなくなるであろう、と述べられました。
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