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2005年8月1日                 医療マネジメント学会News Letter                 第21号(6)
第7回熊本地方会
当番世話人:熊本大学医学部附属病院院長 三池輝久

 平成17年3月12日(土)12時より、医療マネジメント学会第7回熊本地方会が、熊本学園大学において開催されました。3月とは言え、寒い日でしたが、熊本県内外から567名の参加がありました。 その中に明日の医療・看護を担う看護学生95名の参加もあり、頼もしく感じました。当番世話人の三池輝久より本会を開催するにあたって、医療マネジメント学会が担う役割の重要性と、取り組む課題について活発な討議がなされることを期待すると挨拶がありました。
 メインテーマは、「今、医療マネジメントに何が必要か!?」で、シンポジウムのテーマは、メインテーマを受けて、「医療安全管理・クリティカルパス・医療の質の向上を目指して」でした。「クリティカルパスの臨床効果」「感染管理」「病院マネジメントとNST」をそれぞれ医師の立場から、また「医療安全活動への取り組み現状」を看護師の立場から発表があり活発な討議がありました。最後にそれぞれのシンポジストから、組織全体で取り組むことの重要性、工夫、ポイントを述べられ終了しました。 特別講演は2題で、東京大学大学院医学系研究科生命・医療倫理人材養成ユニット講師の前田正一先生による「医療事故と人事管理」は、医療事故と法・倫理、人事管理にも触れながら、医療訴訟の医療提供側の厳しい現実について、テンポ良く、歯切れの良い口調で、しかも医療者側の対応に期待を込めて講演されました。もう1題は、熊本大学医学部附属病院医療情報経営企画部助教授の菊池健先生による「病院マネジメントと品質管理ー病院マネジメントに欠けていること及び品質向上についてー」で、外資系企業勤務の豊富な経験・知識を踏まえて、病院マネジメントに欠けていることの対策・品質管理について、議論の一石となることを期待して講演されました。
 一般演題は、29題で3会場に分け、第1会場クリティカルパス、第2会場クリティカルパス・医療の質・地域連携・電子カルテ、第3会場医療安全管理・感染管理で、いずれの会場も、実践的な研究が発表され、活発な討議がなされました。 クリティカルパスは、65種が展示され、クエスチョンタイムには熱心に討議がされました。また、展示場のコーナでは、国立病院機構熊本医療センターによるクリティカルパス実践セミナーも開催され、実体験が出来て大変好評でした。
 最後に、熊本地方会会長木村圭志先生から、熊本地方会がますます発展し、地域医療の質がさらに向上することを願うと、力強い閉会の挨拶があり終了しました。全体を通して、一般演題数、クリティカルパス展示数、参加者数も増え、活気があり盛会でした。ご協力に感謝いたします。本学会はクリティカルパスや医療安全管理、医療連携などを中心にさまざまな医療問題について、いろんな職種の人達と討議する重要な学会になることを実感しました。今後ともこの学会がますます発展していくことを願っております。
 (文責:第7回熊本地方会事務局
  熊本大学医学部附属病院看護部長 高宗和子)


会場風景
第4回神奈川地方会
−テーマ:医療の質と安全・経済性の管理−
当番世話人:菊名記念病院院長 山本 登

 去る平成17年3月12日神奈川県民ホールにおいて第4回神奈川地方会を開催しました。神奈川地方会は4回目にして初めて横浜市での開催となり、県内から630人の参加者のもと、土曜日の午後を最大限に使って一般講演20演題、ポスターセッション17題の発表が行われました。一般講演は一般演題T(3題)、クリティカルパスT(3題)、クリティカルパスU(4題)、医療安全T(4題)、医療安全U(3題)、一般演題U(3題)の順で行い、質疑討論はグループセッションスタイルで活発な意見交換がなされました。続いて行われたポスターセッションにおいても、ポスター展示方法には視覚で訴える工夫があり、大盛況でした。  特別講演には国立保健医療科学院経営科学部部長の小山秀夫先生に「病院マネジメントの課題とその対応」についてご講演いただきました。小山先生の講演は「医療の質と安全・経済性の管理」という今回のテーマに則ったもので、各施設にとって更なる改善に役立てられる内容でした。


会場風景

第4回青森地方会
代表世話人:弘前市立病院長 松川昌勝

 第4回医療マネジメント学会青森地方会は、5月14日(土)午後1時から弘前文化センターで開催されました。参加者は約220名で大変盛会でありました。一般演題は11で、クリティカルパス・化学療法、医療安全・看護記録、感染・褥瘡の3セクションで発表・討論が行なわれました。教育講演は弘前大学教授奥村謙教授から「クリティカルパスによる医療の効率化」と題して、ご専門の循環器疾患診療におけるクリティカルパスの有用性をお話になりました。奥村教授はご自身でクリティカルパスに関与しており、医師の役割の重要性を強調し、参加者に感銘を与えました。また特別講演はメディコアソシェーツ代表の松沼瑠美子氏の「組織で取り組む医療安全プログラム」で、医療安全の取り組みには組織での対策が重要であることを話されました。一般演題、特別講演を通して、会員の医療マネジメントに関する意識は年々向上しており、これからも本会を活性化して、医療の質の向上に努めてゆきたいです。


会場風景