第7回 医療マネジメント学会 学術総会会長 朔 元則
(国立病院機構 九州医療センター院長)
九州医療センターが主催した第7回医療マネジメント学会学術総会が平成17年6月24日(金)25日(土)の2日間、福岡サンパレス・福岡国際会議場を舞台に盛大に開催されました。
今回の学術総会では九州医療センターの基本理念である「安全かつ最良最適な医療の提供を目指して」をメインテーマに掲げ、クリティカルパスや医療安全は勿論のこと、看護師の卒後教育、病院経営、人事考課から栄養管理、診療録管理まで、医療に携わる全職種の人達が参加出来るような学術集会としました。
特別講演Tではわが国の厚生行政のトップで活躍されていた谷修一国際医療福祉大学学長に日本の医療制度の課題と展望について、市民公開講座を兼ねた特別講演Uでは、年金と医療の問題について政府税調や中医協の専門委員などを務めてこられた慶應義塾大学飯野靖四教授に講演していただきました。招待講演では作家夏樹静子氏に「心のミステリー」と題し、心因反応に基づく腰痛症の経験について語っていただきました。そのほか「わかり易い人事が病院を変える」と題する特別パネルディスカッション、新しいチーム医療と題してICTとNSTを取り上げたパネルディスカッション、看護師教育、個人情報と診療録管理、医療安全、医療材料マネジメントに関するシンポジウム、ランチョンセミナーを兼ねた教育講演9題など盛りだくさんのプログラムが用意されました。
一般演題も口演448題、ポスター発表77題、クリティカルパス展示218題とかつてない数の応募があり4,000人を超える人達に参加していただきました。
以下、学会の2日間をドキュメント風に綴ってみます。
クリティカルパス展示
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学会第一日
開会式は13時からの予定となっていましたが、スタッフは9時集合で準備にあたりました。会員の出足は早く受付開始の11時頃には大勢の人が詰めかけ、広い国際会議場の玄関ロビーが狭く感じられる程でありました。参加者の延べ数が1万人に達する日本外科学会でも、開会前のロビーがこんなに混雑することは滅多にないので、初めて本学会に参加する医師の方々が大変驚いていたのが印象的でありました。
今回の開会式は簡素化して会長の簡単な挨拶だけにとどめましたが、開会に先立つ約20分間は会場スクリーンに“ファンタジア”を映写したので、参会者は田園交響曲に踊るオリンピアの妖精達の姿にしばし気持ちを和ませました。
恒例の宮崎理事長による基調講演が次期会長の高橋俊毅横浜医療センター院長の司会の下に行われました。13時30分より国際医療福祉大学谷修一学長による特別講演Tが熊澤淨一第2代院長の司会の下で行われました。第1会場のサンパレスの大ホールの1階席が殆ど埋まる状態であったのは予想通りでしたが、驚いたのは第3会場以下の小会場もほぼ満席であったことです。特に第7会場(180席)の病院経営のセッションは超満員で入口まで人が溢れて大変申し訳なく思っております。主催者としては「病院管理職の方々が100人くらい入っていただければ大成功」と考えていただけに嬉しい大誤算でありました。
抄録集は前もって全会員に発送していたので当日の予備として300部を用意、それとは別に当日参加の非会員の方々のためにと別途作成していたプログラムを900部用意しておりました。ふたつめの誤算は有料販売であったにも拘わらず、抄録集は12時頃、プログラムは15時頃には完売してしまったことです。抄録集を一人で10冊購入される方もあったということで主催者としては全く予想だにしていないことでありました。お詫びの張り紙を出すとともに急遽増刷の注文を出しました。徹夜で注文に応じてくれた陽文社印刷の皆様に改めて御礼申し上げます。
学会第2日
学会2日目も好天に恵まれ出足好調、8時前からランチョンセミナーのチケット配布を受けるために長蛇の列が出来ました。
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