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2004年5月1日          医療マネジメント学会News Letter            第17号(4)
地方会開催報告
第6回静岡県地方会報告
世話人:静岡県立総合病院副院長 遠山和成

 日時:平成16年2月14日
 会場:静岡県立総合病院
 口頭発表は10題あり、このうち2題はリスクパスに関する演題でした。テーマとして取り上げたクリティカルパスについてのラウンドテーブルディスカッションでは、4〜6病院がそれぞれのテーマに参加しました。テーマとして取り上げられたクリティカルパスは、扁桃腺摘出術、正常分娩、経尿道的前立腺切除術、そけいヘルニア根治術の4種類でした。同じ種類のクリティカルパスを対象として異なる病院間で質疑応答が活発に行われました。参加者は約140名でした。


会場風景




第4回長崎地方会報告
世話人:健康保険諫早総合病院副院長 君野孝二

 長崎地方会は第3回まで国立病院長崎医療センターの向原茂明副院長の世話人で開催されておりましたが、第4回から県内の病院での持ち回り制となりました。平成16年は健康保険諫早総合病院が御世話させて頂くことに なり、 平成16年2月21日(土)、諫早文化会館で開催致しました。
 テーマは「医療の質の向上を目指して」として、演題を応募致しましたところ、一般演題27題、クリティカルパス展示30題の応募がありました。学会参加は約350人の参加が得られ、近隣の福岡・熊本からも参加を頂きました。
 教育講演は、国立熊本病院の野村一俊先生に「クリティカルパス作成の要点−連携パスも含めて」という演題で、クリティカルパスの基本から実践、さらには連携パスへの応用について幅広く講演を頂きました。特別講演は、今回のテーマ「医療の質」といった点から、事故防止や医療TQMに取り組んでいる早稲田大学理工学部 経営システム工学科の棟近雅彦教授に「医療の質を向上するには−基本的概念と先進的な改善事例−」という演題で講演を頂きました。医療機能評価、ISO9001の目指すもの・考え方、更には棟近教室の関連した医療機関での実際の改善事例の呈示が講演されました。
 一般演題27題は、医療連携・電子カルテ5題、クリティカルパス5題、リスクマネジメント(ICTも含め)12題、褥瘡5題で、各病院とも研究会などが開催されていることもあり、各演題は洗練された内容のある発表で、活発な討論が行われました。参加者は教育講演・特別講演・一般演題・クリティカルパス展示と多くの有益な情報を得ることが出来たことと思います。


会場風景
第4回大分地方会報告
当番世話人:大分県立病院副院長 狩野 イ

 第4回医療マネジメント学会大分地方会"患者に、より身近で確かな医療を目指して"を平成16年2月28日(土)大分市のコンパルホールで開催致しました。一般演題8題。クリティカルパス、リスクマネージメント、病診連 携、病院機能評価受診をテーマに5人のシンポジストによるシンポジウム。国立病院九州医療センター病院長朔元則先生による特別講演"安全かつ最良最適な医療の提供を目指して"と三部構成で行いました。医療関係者、特に看護師さんの関心は強く、熱心な討議で会場は熱気を帯びていました。最後に、医療レベルの向上はもちろん安全面においても九州医療センターを一流の病院に創りあげられた朔先生の切れ味鋭い経験談に230人余の聴衆は感銘いたしました。

会場風景

第1回京滋地方会報告
会長:京都第一赤十字病院院長 岡 隆宏

 去る2月28日、岡 隆宏病院長を会長として医療マネジメント学会京滋地方会が開催されました。会場となった京都JA会館は、予想を遙かに超える500名もの参加者であふれ、熱心な討論が行われました。
今回の地方会は、京都第一赤十字病院の院内研修の一部としても設定されており、当院からも100名の参加がありました。
全参加者の職種分類は、グラフの通りです。
今回の主たるプログラムは、「標準的電子カルテプロジェクトについて」厚生労働省 高本和彦、「スタンダード・プリコーションの実践と成果」京都第一赤十字病院 大野聖子、ミニ・シンポジウム「クリティカルパスと記録」、ランチョンセミナーとして「栄養サポートチームの活動と成果」聖隷浜松病院 磯崎泰介、「院内感染トリビア」京都府立医科大学附属病院 藤田直久、「安全管理と病院機能評価」京都大学附属病院 廣瀬昌博、各先生の発表で、いずれも、昨今医療の中ではトレンドとなっている課題ばかりで、参加者の皆様には、多くの知見を吸収していただけたものと思っています。京都と滋賀の医療が、この学会をとおして一歩でも近代化されればと願ってやみません。
一般演題は34題に達し、その内訳は、クリティカルパス12題、安全管理10題、医療連携3題、感染制御5題、その他4題となりました。病院はさまざまな職種の集合体であり、それぞれの職種がそれぞれの知識を生かしてグローバルな観点から医療を考え発言することができる学会、そんな医療マネジメント学会であり続けてほしいと思います。
(文責:京都第一赤十字病院脳神経外科部長
                  垣田清人)