手術患者誤認・手術部位誤認防止対策

宮田完志 牧野恵美
名古屋第一赤十字病院

【要旨】
 患者誤認・手術部位誤認の根絶を目標としてチェック表の作成,スリッパ履き替えの中止、歩行入室の導入等を実施した。手術室内の問題としてとらえず病棟→手術室→病棟と途切れのない対策と、患者の視点を考慮することを基本の姿勢とした。院内感染防止対策委員会や医療安全管理委員会の協力、更に他施設の経験や知識も参考にしながら目標を設定し実行した。時間をかける必要があるものは、コンセンサスが得られるまで十分な議論の時間を設けた。当初懸念された感染問題もSSIサーベイランスの結果ではこれを機に徹底された手術3時間毎の抗菌剤投与の効果かJANISのSSIのデータよりも良好であった。結果として調査期間中のインシデント・アクシデントレポートが1件あったものの事故は未然に防ぐことができたので上記の対策は有効と考えられた。現在、電子カルテ導入を目前にして、電子媒体を使用したより高い安全体制の構築を図るべくシステムを設計中である。