脳卒中センターにおける地域連携クリティカルパスの導入
佐治直樹1) 時本清己2) 出羽由佳3) 今脇節朗4)
1)兵庫県立姫路循環器病センター 神経内科
2)同 リハビリテーション科
3)同 看護部
4)医療法人仁寿会 石川病院
【要旨】
現在の脳卒中診療は、急性期病院と回復期リハビリテーション専門病院(以下、回復期リハ病院)、療養型病院や老人保健施設などが機能分化し、病期に応じて役割分担している。われわれは、急性期病院から回復期リハ病院へのスムーズな医療連携を目的とした地域連携クリティカルパスを導入し、実際に運用を開始した。われわれの地域連携クリティカルパスは、患者用クリティカルパス、医療者用クリティカルパス、診療情報提供書、地域連携クリティカルパス返書サマリーで成り立っている。脳卒中評価スケールの統一や「できるADL」と「しているADL」の区別を明確にすることが、正しい患者情報の提供のために必要であった。地域連携クリティカルパスの導入によって、急性期病院入院から回復期リハ病院退院までの入院日数の短縮が達成できた。