<事例報告>
急性期病院における経営企画部門の組織形態-DPC/PDPS病院へのアンケート調査を通じて
阪口博政1) 古井健太郎2) 渡邊 亮3) 荒井 耕4)
1)金沢大学人間社会研究域経済学経営学系
2)松山大学経営学部
3)神奈川県立保健福祉大学大学院ヘルスイノベーション研究科
4)一橋大学大学院経営管理研究科
【要旨】
本研究の目的は、急性期病院における経営企画部門の組織形態の概況を明らかにすることである。とくに、部門の位置付けや設置形態、構成人数といった組織の外形的な基本情報から一般的な動向を明らかにし、組織の設置傾向を示すことである。このため、2018年6~7月にDPC/PDPS対象病院に対して,2018年6~7月に郵送質問票調査(「医療機関の経営企画部門に関するアンケート」)を実施し、157病院(有効回答率9.1%)から有効回答を得た。
急性期病院の経営企画部門については、2000年代から事務組織内に課レベルで設置され、全体平均で4.41人(FTE換算3.60人)が所属していることが明らかになった。また、病院規模との関係では、ベッド数が多くなるほど構成人数が多くなり事務組織内に設置される傾向があること、近年では構成人数は少ないものの経営層下部に設置される傾向があることが明らかになった。