<事例報告>
JCI受審における医療機関の組織体制
阪口博政
金沢大学人間社会研究域
【要旨】
本研究の目的は、JCI受審を検討する医療機関における、受審対応部門の実態を明らかにすることである。JCI認証を取得済みあるいは取得準備をしていた5医療機関に対して、2015年7月から2016年3月にかけて実務担当者への半構造化された質問票によるインタビューを実施した。
結果として、JCIの受審対応の組織的特徴として、JCIに焦点がある独立した部門が設けられていること、そして受審準備に向けた統括業務を担うスタッフ部門となっている傾向が確認された。これらの点は海外認証機関への対応であることや病院横断業務への重要性の認識からと考えられ、当該部門は既存の委員会との関係から多くの専門職との連携の下で院内全体での推進業務を担っていることも確認された。