<解 説>
電子クリティカルパスでのバリアンス分析
勝尾信一
福井総合病院
【要旨】
バリアンス判断はアウトカム判断と同じで、アウトカムの判断基準が明示され、それがマスタ化されていれば自動判定も可能である。オールバリアンス方式では、すべての患者状態の異常や医療者の介入行為の変更もバリアンスと捉えなければならない。しかし、電子クリティカルパスではすべてをバリアンスと捉えることはできず、オーダの変更をバリアンスとするのが限界である。バリアンスと判断した時点でバリアンス登録が可能である。登録を促す画面が自動的に立ち上がるように使用している施設が多い。登録内容は、バリアンス内容と発生要因分類コードが一般的である。オールバリアンス方式では、変更されたオーダ内容がそのまま登録されても集計に使えないため、内容の入力が別途必要になる。登録されたバリアンスは、バリアンスごとに自動集計される。一部の電子クリティカルパスでは、コード別にアウトカムごとのバリアンス発生数を集計できる。そうすることによって、コード別に重要度を加味して検討する順番を決めていくことができる。電子クリティカルパスになるとこの集計の作業は大幅に省力化される。改善策の検討は、医療者の知的作業である。電子クリティカルパスが肩代わりできるものではない。電子クリティカルパスになっても、バリアンス分析をいつ誰がするかは、大きな課題である。継続的にバリアンス分析ができるように、各施設の努力が必要である。